ダイバーシティの基盤、それは、ひとりひとりの「想像力」(2016アメリカ大統領選挙を踏まえて)

img_4678まさか、が起きました。

なにが?

昨日はアメリカ大統領選の日。予想もしなかった、トランプ勝利という現実をヒラリーの負けが濃厚になってからすでに何時間も立ってるのに受け入れきれずにいる自分がいます。

このショックは、BREXITを英国民が選んだ日のショックよりもはるかに大きいです。

はじめて自分が故郷を遠く離れて生活をした国の現実を突きつけられたからか。brexitに引き続き、トランプ勝利という事態が起き、まともに目を向けようとしてなかった現実の一片を駄目押しのように改めてつけつけられたからか。

今日は平日ですが、この気持ちを書き留めずにはいられないので、明日の仕事も明日の朝のお弁当も少しだけ忘れて、ダイバーシティについて最近感じていたことを、今日の大統領選結果を踏まえて少しだけ呟いてみたいと思います。

忘れられないNew Yorkの空気

わたしは、いまでも、生まれて初めてニューヨークのJFK空港に降り立った時、ニューヨークの街を歩いた時の心の高まりを鮮明に覚えています。

街は汚い、怒鳴り声がしょっちゅう聞こえる、そんな街でも、町を歩いてるだけで、自分を覆っていた見えない殻が一気に崩されるような、感覚にとらわれ、町がが輝いて見えました。肌の色も髪の色も服装も体型もちがうひとたちが、自信に満ちた様子で、胸を張って歩いていて、そんな空気に圧倒され、その空気を全身でできる限り吸い取りたくて、思い切り深呼吸をしました。

 初めてのニューヨークは2日ほどの滞在でしたが、その後実際に住むことになり、決して良い面だけではないこともわかりましたが、それでも、世界中から色んな人があつまりそして誰もが必死に生きているその街が持つ、多様性の輝きは、住むことによっても色あせず、むしろ住んでいく中で、この街の、そしてこの国の強さの源泉は、多様性なのだ、と強く思うようになりました。そして多様性を保持し続ける限りアメリカの成長は続くのではないかと思っていました。

想像しきれなかったGAP

だからこそ、まさか、トランプ大統領が生まれる日が来るなんて思ってもいなかった。まさか、、、とは思いつつ、アメリカの強さの源泉、多様性を受け入れるその大きな懐を捨てかねない大統領が生まれる、そのまさかが実現することがくるなんて!稚拙な表現ではありますが、都市部と地方の明確な結果の差は、アメリカの中のGAPがいかにおおきいものであり、これまで私は想像しきれてなかったものだ、ということを思い知らされました。ダイバーシティを放棄するという大統領を選択するにいたった人々の怒りや絶望はそれほど深かったのかもしれません。それを想像すらできなかった!

そして、、Brexit、米国大統領選挙、、、もしかしたら、わが故郷日本でも、いや世界中で、私の想像できないほどに同様のギャップが広がっているのではなかろうか。。。。いや、日本だって、その他の地域だって、これは隣の家の話ではないはず、、、そう思うと、なんともやるせない気分になりました。そして今のわたしは、何ができるんだろうと思ったときに、今日本で、世界で、何が起きているか、どこにギャップがあるのか、ギャップをなくしていくにはどうしたらいいのか、ということについて目をしっかりと向けて見極めていくことではないかなという思いに至りました。

多様性を受け入れる強さを

話はだいぶ変わりますが、先日、ある「イクメン」の話を聞いたときのエピソードを少し。

そのイクメンは、パートナーが出産されたばかりで、パタニティリーブ(育児休暇)も取得し、昼休みも家に帰り、夕方も早退しながらパートナーをサポートし育児・家事を行っているというこでした。

その話を聞いたとき、私は「素晴らしい人だなあ、やさしいなあ」と思いつつ、一方で、心の奥底でふと、「でもなんでそんなに相方のサポートが必要なんだろう。私は、そのころは一人で育児も家事もやっていたけどなあ」と思ってしまう自分がいて、そんな自分に気づいて、愕然としました。

同じ出産育児を体験していても、その出産育児は、私の体験であって、別の人の体験ではない。別の人は、違う出産育児をしていて、その大変さは千差万別にもかかわらず、わたしは自分の基準を勝手に当てはめて判断していたのです!ダイバーシティを推進すべきだと心の底から思っていたはずなのに。

自分以外の人の状況に想像力を及ぼし切れていない、自分の稚拙さ、至らなさ、バカさ加減にショックであるのと同時に、ダイバーシティの推進には一人一人の、自分以外の誰かの状況を想像する「想像力」「想像してみようとする姿勢」が不可欠だということを、ふと実感する出来事でした。自分とは違う人の状況を想像しなければ、多様性を受け入れることなんて絶対にできず、同じ環境で同じバックグランドを持った人たちといることがただただ快適になっていってしまい、そこで思考が停止して、何も生み出さなくなってしまうのだということを。

もっと「想像力」を高めなければならない

そんなことを最近考えていたのですが、ふと今日、今回の大統領選挙でも、Brexitのときも、わたしは、そこに潜んでいる大きなGAPについて想像力を巡らせることが出来ていなかったのかもなあと思いました。

想像力を高めて何が起きているのかを見極めて、そこに大きなGAPがあるならば、それを是正するために何ができるのか考え行動していくことが、こどもたちの将来のためにも私たちがやっていかなければならないことなのなかもしれません。

そして、もし私たちのが社会が本当に多様性を失う方向に進んでいくのであれば、そこでもまた、個人個人が想像力を働かせながら多様性を確保してくように働きかけていかなければならない、わたしはそう思うのです。

びっくりするくらい自由な空気を吸えたあの多様性にあふれる社会を広げるではなく世界からなくしていくなんてこと、してはいけない。。。

3 Comments on “ダイバーシティの基盤、それは、ひとりひとりの「想像力」(2016アメリカ大統領選挙を踏まえて)

  1. いつも大変楽しみに拝見させていただいております♪現在ニューヨークに在住しておりますが大統領戦の夜はあちこちで悲鳴が聞こえていましたしまだショックが残っているのを感じます。しかしながら現実を受け止め、デモで自分の意見を主張しつつもどうやってこれからトランプ時代に向き合っていくかを前向きに考え始める強さも感じます。今ベテランズデーでDCに遊びにきていますが地方からの観光客は普通にトランプ支持のTシャツなどを着ており、一歩都市から出た現状を都市部の人間はきちんと評価してこなかったことを目の当たりにしています。想像すること、知ろうとすることの大切さ本当に大事ですね。

  2. いつも楽しく拝見させて頂いています。多様性の実現とは素晴らしい言葉ですが、ニューヨークは、まさに多様性を受け入れ、魅力を極めた成功例なだけかと思います。大量の移民、難民に仕事と職を奪われ、もともとその土地にある価値観や習慣にはお構い無しで荒れてしまった街も多くあります(特にヨーロッパ)。日本に置き換えて考えれば、同様に沢山の人種の人々が住むようになればあらゆる価値観、文化も入り混じり、日本の古き良き伝統は失われるでしょう。あらゆる価値観が入り混じり新しいものが生まれるのは素晴らしいことですが、同時に失うものも多いという見方も忘れてはいけないと思います。

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