NYC未就学児デイケア事情&そこからみえてくる日本の保育園(ざっくりと)

NYCの保育園事情(Pre-K以下)の特徴、そしてそこから見えてくる日本の保育園のいいところ、逆に取り入れたらいいのではないかと思うところ、について簡単にご紹介したいと思います。

ちなみに最初にねた晴らしすると、わたしの独断と偏見では、日本の保育園のすばらしい点は①安くて高いクオリティ、②がんばれば保育園だけで共働き家庭を成り立たせることができて、③豊かな食事が提供される点。NYCの保育園のすばらしい点は、④自由で、⑤親の積極的な意見がWelcomeされて、⑥習い事ができちゃう点。以下各項目について詳述します。

1.とにかくお金ががかかるんです

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NYCで子供を育てようと思うと、とにかくお金がかかります。簡単なランチですら10ドル超(現在1200円)することからもわかるように、あらゆるものがひたすら高いのですが、こと教育費はとんでもない額がかかります。保育園も例外ではありません。日本の認可保育園くらいのクオリティを求めると、どうしても私立の保育園にならざるを得ず、私立の保育園はわたしの知る限り、月2000ドル超(現在約24万円)。。。

渡米前に娘が通っていた区立の認可保育園は、基本料金(平成26年度現在)が最大で、3才未満児 57,500円、3才児 22,600円、4才以上児 18,000円(延長保育は別途)(区HPより)。しかも二人目からタダ!なんなんでしょう、この差は。。。

ではサービスの内容について、約20万円余計に払っているだけのクオリティを感じるかというと、、、答えは、「いいえ」です。結果的に子供たちが毎日楽しそうに過ごしているという点では日本もNYCも遜色つけがたいのですのですが、下記2及び3に記載するとおり、やはり、NYCは高すぎるし、逆に、日本はよくあんなに安いお金であんなに高いクオリティの保育を提供してくださっていたなあと感嘆せざるをえないのです。

2.ベビーシッター併用が前提(これまたお金がかかるんです)

娘が通っていたPreschoolの基本預かり時間は、8時‐18時。延長保育は、18時半までの30分。。。ちなみに娘が通っていた区立保育園では、基本預かり時間が7時15分から18時15分。延長保育は20時15分まで。普通の会社勤めの母にとって、毎日18時半までに迎えに行くというのは結構大変です。残業皆無が前提の時間設定。

しかも、娘のPreschoolは預かり時間が長い方。平気で3時まで、とか4時まで、とか。へたすりゃ週1回は午前のみ、みたいなデイケア施設も多く、長時間の預かり保育を実施している保育園探しには大変苦労しました(過去記事ご参照:子連れ海外赴任で事前にやっておくべき3つのこと

しかし、産休+育休ですらせいぜい2ヶ月しかとれないアメリカ。とことん成果主義のこの国で、そんな短時間保育がなぜ成り立つのか。要は、ベビーシッターの併用が大前提になっているのです。娘のPreschoolでも、今通っている小学校でも、ベビーシッターがお迎えのケースは多数。日中ベビーカーを押している様子をよくみると、押している人と中の赤ちゃんの人種が明らかに異なることばかり。

ではベビーシッターを雇えばいいではないか、というとそんな簡単な話でもなく、常時お願いできるナニー、特に「安心して任せる」ことのできるベビーシッターを外国で見つけるのは、特に日本人にとってハードルが高いと私は思っています。

子供を遊ばせているベビーシッターの様子をみていると、きちんと見ているベビーシッターももちろん沢山いますが、シッター同士でおしゃべりして子供に無関心だったり、スマホばかりいじってこどもをみていなかったり、こどもに対する態度があきらかに冷たかったり。特に外国にいる以上、自分の求める価値観や、子育てにおいて大事にしたいことをくみ取ってく実行してくれる人を見つけるのが難しいのは当然かもしれません。我が家はラッキーなことに、結果的にいい人が見つかりましたが、それでもそういう人は人気だったり、別の職をすぐに見つけたりするので、なかなかどうしてずっとお願いし続けるというのは大変なのです。

まして格差大国アメリカは、シッターの多くは移民であったり、出稼ぎ労働者であったり、生活水準が異なることも多いのです。そうすると、家に入れ、子供と二人きりにする以上、やはりセキュリティの観点からも信頼できる人というのを見つけなくてはならないとすると、私の個人的な感想からは、日本よりもベビーシッター探しは難しい気がしています。なかには雇ったベビーシッターを通じて犯罪に巻き込まれたというケースも聞いたことがあるので十分注意しなければならない点だと思うのです。もちろん、これはあくまで、例外的なケースだと思いますが。ベビーシッターの探し方についてはまた後日。

というわけで、安心できる長時間の預かり保育を安価で実現し、頑張れば&突発的な出来事を除けば、基本は、保育園と家庭だけで、子供の保育を行う体制をとることができた日本ってほんとすんばらしい

3.食事は、残念

ちなみに、NYCのデイケアサービスの内容については、20万円余計に払っているに見合うものがあるかというと、No、と上述しました。でもまあ、日本の高品質+低料金がすごすぎると考えると、NYCでのサービス内容も満足できるものです。4-6記載のとおり良いこともいっぱい。ただ、もう、これだけは、納得いかないのが、食事の内容

私の主観では、日本人ほど、日常の食事にこだわる民族は世界中どこにおいないのではないかと思うほど、日本人の求める要求レベルは高いです。美味しいレストランは世界中にあれど、色々な国ご出身のご家庭にお邪魔したりしても、日常の食事にはそれほどこだわりを持っていないような印象。

(閑話休題=少し話は、ずれますが、こどもたちの日常の食事は、バジルソースを合えたパスタ、生のミニキャロット、きゅうり、オリーブ、終了。みたいな。日本のように、主食、主菜、副菜、汁物を必ずそろえ、「個食は避けるべし」というスローガンが育児書に記載されているような国はなかなかないのではないかなと思っています。もちろん、金夜の食事、お客さんがきたときの食事は別。これまた後日ご紹介できれば=)

というわけで、わたしたちの求める基準が高いせいなのかもしれませんが、食事は本当に残念。Preschoolでは「最近NYCで人気のこだわりの給食サービスを利用している」と得意気に説明をされたので、きっと栄養バランスは整っており、オーガニック等を利用しているとは思うのですが。。。ええい、思い切って批判を恐れずいいましょう。ずばり美味しくなさそうなんです。

ちなみにメニューの例はこんなかんじ。
朝食:ベーグル、クリームチーズ、パイナップル、低脂肪牛乳
昼食:サツマイモとチキンのスープ、ロールパン、オレンジジュース、低脂肪牛乳
おやつ:ホームメードココアクッキー、低脂肪牛乳

小学校6年間、校内で作られる美味しい給食を食べて育った私としては、上記の食事では全く満足できないはず。

さらに、食事のマナーも残念

20150523_004430161_iOS「もったいない」という発想がないアメリカ。大量生産、大量消費のこの国では、給食を残しても怒られません。時間内に食べられなくて掃除の時間が始まってしまって、机ごと教室の後ろの方に移動させられてもなお、食べさせられ続ける日本とは違います。ここでは、時間内に食べ終わらなかったり、嫌いな食べ物だったら、残しても問題はなく、「Garbage」に持っていけば、褒められるそんな社会。これはどうしても受け入れられなかった。

4.それでも自由

と、散々文句を書き並べてきましたが、それでもわたしはNYCのPreschoolは好きです。何より、自由。子供たちは、安全のために必要な最低限のルールさえ守っていればいい。そんな最低限のルールについても、高圧的に強いられるのではなく、自主的に楽しく守るように仕向けられる。そんな空気が私は好きです。

特に「自由」を感じるのは、持ち物や服装規制がないところ。これについては、保育園の服装規制、本当に必要?に詳述したのでぜひご覧ください。

5.親の積極的な意見が必須

アメリカ全体がそんなような気がしますが、NYCで生きていくには、ひたすら、主張し、交渉することが求められます。文句を言わなくても、スムースにことが進む日本とは異なり、あらゆる事務作業がスムースに進まない、いい意味でも悪い意味でもいい加減なアメリカで、ネゴはすごい大事。主張をしなければ、文句はないとみなされます。逆に主張をしていけば、十分に例外措置が認められる余地があるそして、それは、子供の保育園、学校でも同じです。

黙っているだけだと、負けです。この2年間で、わたしは母として強く生き抜くために、日本基準でいけば、完全なる「クレーマー」に成長しました。

娘が保育園に慣れる事ができず泣き続けた最初の1ヶ月は、担任の先生と朝と夕方、根堀葉堀状況を確認し、改善策を練るだけではなく、毎日、園長室に寄って話すようにしました。そうすることで先生たちは娘を注視してくれる。英語も話せないおとなしい日本人の女の子は、ほっとくと、先生たちの目に留まらないよ、とママ友に言われたこともあり、私は必死でした。

結果的に先生たちとのコミュニケーションは非常にうまく取れていたように思いますし、その甲斐もあってか(?)、娘はしばらくすると、クラスでも友達がたくさんできて楽しくすごせるようになりました。

ちなみに、日本だと一見「クレーマー」に見えるこの行動は、NYCでは全く「クレーマー」ではなく、通常のコミュニケーションの一環でした。先生たちは、親たちからの積極的な意見を求め、それによりよりよい環境づくりを目指そうとしているように感じました。これは後に娘が進学した小学校でも同じです。

親やPTAなどは、既存の与えられた体制にできるだけ寄り添うのではなく、かなり積極的に学校側に働き変えて既存の制度をより良い方向に変えていく、といった姿勢がよく見られました。そして、それについて「面倒くさいことをいう親だ」という冷たい視線はむけられず、むしろ、それを歓迎する社会だとひしひしと感じるのです。

日本ではどうでしょうか。親のクレームや、親が改善を学校という「体制」側に働きかけようとする動きがあるとき、そういった行動に向けられる視線は、学校側からも、また周囲の親からも「冷ややかな」ものが多いのではないでしょうか。意見を歓迎して真摯に耳を傾けてくださる方も多くいる一方で、そうでないことも多いのでは?

すくなくとも、わたし自身、既存の体制を変えようとして活動している人たち等をみたときに、「そんな波風たてなくてもいいのに」といったように、「冷ややかな」視線を送る主体になってしまっていたように思います。この点は、日本に帰ったときに、私自身変わっていかなければならないところですし、周囲に仮にそういった空気があればそんな空気を変えていけるように働きかけていかなければならないのだろうなと今では思っています。

学校や保育園というのは、厚労省、地方自治体、文科省といった体制側から「与えられるもの」ではなく、利用者、社会全体で相互交流しながら作り上げていくもの、そういった基本的な姿勢を思いださせてくれたのが、アメリカでの保育園生活でした。

6.習い事が出来ちゃう

最後にささやかですが、わたしにとっては結構高い満足度を誇った点をご紹介。NYCのPreschoolでは多くのところで、希望する生徒に、預かり時間内で、しかも場所は、当該園内(もしくは近場の施設)で「習い事」を提供してくれます。親は習い事のための送り迎えの時間を別途とる必要がなくなるのです。

娘のPreschoolでは、バレエ、サッカー、ピアノのクラスが週に1回ずつ受けることができていました。別のPreschoolでは水泳や、ヨガなど色々な習い事があるようです。もちろん別料金ですが、専門の先生が園まできて、申し込んだ生徒は、その時間だけ、クラスの生徒とは別行動になって、レッスンの行われる場所に移動してレッスンを受けます。

実は、これ、ワーママにとってはありがたい制度。平日働いていると、平日こどもを習い事に通わせることができず、習い事は休日に限られてしまう。でも休日習い事に割ける時間というのは結構限られていたりする。「自分が働いているせいで、こどもに十分な習い事をさせるチャンスを与えられていない」というのは、もやもやとした罪悪感としてワーママの心にのしかかっているのではないのでしょうか。そんな罪悪感を見事に解消してくれるシステムだったのでとてもありがたかったです。

「平等」が重んじられる日本では、基本の預かり時間内に、お金を払った特定のこどもだけ、別の習い事に行かせるというのは受け入れられないシステムなのかもしれませんが。。。

さらにいえば日本の場合は、小学生にもなれば、保護者連れでなくても一人で出歩いても良い日本では、そもそもワーママだろうがなんだろうが、平日の習い事に行かせることは可能なのかもしれません(米国では小学生でも基本保護者の付き添いが必須)。

それでも、全員が全員同じプログラムを受けるのではなく、専門の先生を迎えて自分の興味があることをやる時間が保育園であったら、それはそれで魅力的だと思いませんか。

おわりに

NYCの保育園と、東京の保育園、比較してみると、それぞれのよさが見えてきて、またそれぞれ取り入れたらもっと魅力的になるんだろうなという違いも見えてきて、色々考えるチャンスになりました。みなさんはどう思われましたか。

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