家事積極的外注主義

家事が嫌いなあなたに伝えたいこと。

 

私は掃除が嫌いです。大嫌いです。だけど、掃除が行き届いていない部屋に暮らすのも我慢ができません。散らかっていてもいいけど、水まわりが汚れていたり、ほこりが部屋の片隅にあったりするのを見るだけでイライラします。洗濯も嫌いです。洗濯機を回すまではいいけど、その後干して畳んでしまうのは嫌いです。アイロンがけだって大嫌い。唯一好きな家事は、料理。でもそれも、週7日3食作り続ける生活はつらい。そして料理のあとの片づけは嫌い。

というわけで、日本にいたときから、夫婦喧嘩の8割は家事負担についてでした。

家事は嫌いだけれども、家事がきちんとなされていないのは嫌、だから、自分の家事負担はできるだけ最小限におさえつつ、でもきちんとした家の状況は保ちたい。よって夫の家事参加を求める。一方で、夫は、今週は掃除機かけたんだから来週でいいんじゃないの?というタイプ。我慢できなくなる限界値が異なる。気になるポイントも違う。結果、喧嘩の連続。

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ハウスキーパーにお願いする

そんな我が家の夫婦の危機(?)を救ったのは、「ハウスキーパーを雇おう」という夫の一言。ハウスキーパーを雇えばストレスも減って喧嘩も減る。必ずしも自分たちでやる必要がないことをわざわざ自分たちで抱え込む必要はない、と。

しかし、当初私は反対していました。専業主婦の母が掃除、料理、洗濯、育児を担いこなしていた家庭で育った私には、家事を外注するということ自体、怠惰だと思いましたし、自分でできることを外に外注するというのはお金の無駄だとも思いました。それから、家に(掃除をされていない家に)人を上げるということにも抵抗がありました。

それでも減らない喧嘩。私の出張も増えてきて回らなくなっていく家事。そんな中、近所に住む外国人同僚の方に、たまたま、(留学を見据えていたので)英語の話せるシッターを探しているという話をしたところ、うちに来てもらっているハウスキーパーはベビーシッターもやっているよーと紹介していただきました。外国人仲間の間で大人気という彼女は、フィリピンご出身。自身も中学生と小学生の二児の母親。

これも何かの縁かと思いぜひお願いしてみたい!と、ストレスがMaxになっていた私は思いました。かといって、保育園と親族以外には娘を他人に預けたことがなかった私はいきなり娘を他人に預けるという不安がありました。そこど、まずはハウスキーパーとして二週に一回来ていただくことから始めました。

もうこの方が本当に素晴らしい人でした。まず温かみと責任感のある素晴らしい方でした。それに加えて、彼女が家に来て下さる日は家じゅうがピカピカになり、心が一気に浄化される思い。彼女が掃除や洗濯をしてくださっている間に、わたしは仕事や、育児や、自分のこと、唯一好きな家事である料理に専念できる。家がきれいなため、心がすっきりし、夫婦喧嘩も減る。まさに救世主でした。

その後彼女に来ていただく回数は増え、さらに、ハウスキーパー業務に加えてベビーシッターもやっていただくことになり、最終的には週に2回来ていただいてました。ベビーシッターについては別途また書くとして、留学前の我が家の生活は彼女なしでは全く成り立たなかったといっても過言ではありません。彼女に巡り合えた為、こどもが生まれても自分のやりたいことをあきらめないで、仕事も全力投球できたし、飲み会やらといった時々の息抜きもできました。そして何より夫婦の喧嘩は減る、これは家庭生活の良好な運営のためには不可欠なことでした。

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もちろん周囲からは驚かれる@日本

いまでこそ、家事代行サービスが増えてきたと聞きますが、私がお願いしていた5年前‐2年前はあまりメジャーではなかった気がします。少なくとも私の周囲で利用しているという声はほぼ聞きませんでした。会社で「わたし、掃除嫌いなんで、ほぼハウスキーパーの方にお願いしてしまっています」というと、先輩の男性社員の反応は「?」。一瞬その言葉の意味が理解できないようでした。

一緒に働いてきた年上の男性社員の方々のうち、大半は配偶者が専業主婦。基本的に平日は帰宅が遅く、いきなり出張がはいって月の半分家をあけることも普通の商社マン。休日も、社内・接待ゴルフのため出かけてしまうこともまま。そんな商社マンの旦那を支え、家を切り盛りする奥様たちなので、家事を外出しするなんてたぶんありえなかったんだと思います。よって、「掃除はあんまり自分ではしません」というこの若僧について理解不能だったんだと思います。

また職場のワーママ先輩方も、保育園のママ友も、スーパーウーマンが多すぎて、家事外注をしているなんて聞いたことありませんでした。しかも夫の仕事を尊重し、自分が育児家事の大半を担っているケースも多い、多い。当初、わたしは、そんな方々に囲まれていたので、仕事もまともに結果を出せないのに、家事まで外注し、なのにいつもいっぱいいっぱいでなにやっとんじゃ、と自己嫌悪に陥ることも。

でも、いつの頃からか、私はとてもそんなスーパーウーマンになれん、と開き直り、あっけらかんと、「我が家はハウスキーパーさんのおかげでまわってます」と堂々と言うようになりました。だって、こんなダメ妻・ダメ母でもいいんだねーと勇気づけられる人が出てくるかもしれないし、とお気楽に考えて。

すると、徐々に、周囲から、Timonのお願いしているベビーシッターさん/ハウスキーパーさん紹介して、とか、どうやってお願いしている?とか質問を受けるようになり、少しずつですが、私の周囲でも家事代行サービスを外注する人が増えてきました。勝手ながら、私が利用しているのをみて「見えない不安」や「家事を外注するもやもやした罪悪感」から解放され、「そうか、外注してもいいんだ」と安心したという人も少しはいたのではないかなと思っています。

 

専業主婦(主夫)だって家事を外注していいはずだ!!

ちなみに、専業主婦の奥さんが多いから、家事代行サービスを利用するという状況を想像できないのではないかと思った、と前述しました。でもわたしは、専業主婦だって家事を外注したければ、してもいいのではないかと今は思っています。特にアメリカに来てからそう思うように。きっかけはこんな話。

アメリカに来てから、生活コストがぐっと上がった為節約の必要があること、日本にいたときから時間の融通が利くということ、家に上げて掃除を一任できる信頼のおける人を探すのが面倒くさかったことから、わたしはハウスキーパーを雇っていません。でも相変わらず掃除は嫌いなので、「掃除がつらすぎるわー」という愚痴をニューヨークに住むママ友(専業主婦)に話していたら「え?あなたは自分で掃除をしているの?なんで?育児でとてもそんなことやる時間ないでしょ!」と驚かれ、そんな彼女の発言にわたしは驚きました。

NYCに来てから知り合いになったお母さん方は、自国では仕事はあるけど、今は旦那の駐在にくっついてきたという専業主婦の方も多いのですが、彼女たちは、自分は「家族のマネージャーである」という認識が強い気がします。そして、掃除・洗濯=専業主婦がやらなければならない仕事、とは思っていないようなのです。ハウスキーパーやベビーシッターを活用するマネージャー、こどもたちの生活・教育関係を把握しコントロールするマネージャー、親戚づきあい、近所づきあい等のソーシャル活動を担うマネージャー。彼女たちは子育てとマネージャー業に追われ、忙しく、その生活をさせるためには、家事育児に関するヘルパーは必須だというのです。インド人のお母さんとイスラエル人のお母さんと食事をした際に、「専業主婦だからってヘルパーを雇うなという人たちがいるなら私は何時間だって議論できるわ!」と二人とも息巻いていてとても面白かった。

もちろん彼女たちには、それを支えるだけの財力があるのは間違いないでしょう。でもこういった考えを少しだけでも日本人は持ってもいいなんじゃないかなと思うのです。日本人は「家事育児は家庭で担うもの」という固定観念が強すぎるから。コストがかかるって?もちろん色んな家庭の経済状況があると思いますが、例えば、旦那が一回のゴルフを、一回の飲み会を我慢すれば、月1-2回ハウスキーパーを雇うこと、できますよ?専業主婦が、すべてを担わなくてもいい。そういってもらえることでホッとするお母さん、どれだけいるでしょう。

難しいけど「他所は他所。自分は自分」

子育てをしながらできること、それは限られています。人間の持っている時間は等しく1日24時間だけだから。子どもを持ったからといって、なぜ、子育てにすべての時間をとられなければならないのでしょうか。それが親の責任?わたしはそうは思いません。それをやってきた母たちは本当にすごいと思う。すべてをささげて育ててくれた母は心の底から尊敬します。だって私はできない。わたしは、子育てにすべてをささげるほど人間ができていない。なぜ、親が、扶養者が、家事に育児にすべて一手にひきうけなければならないのでしょうか、と思ってしまうのです。

当初わたしは、見えない価値観にしばられて、家事外注に躊躇しました。じっさいに家事外注に踏み切った後も、時々向けられる好奇の目に傷ついたりしました。でも、今は声を大にしていいます。自分の価値観になんにも知らない他人から口を出される筋合いはない。少なくとも家計が別の他人からは。

もちろん、使えるお金は限られます。洋服にお金を使いたいから、家事は当然自分でやる、という考えもありうると思います。子供の塾代にお金を使うのを優先するのである。これをひとつの考え方です。でも、だれも自分の考えを押し付けて、あの家のやり方はああだ、こうだと口を出す権利なんてないはず。家事の外注だってひとつの選択肢のひとつです。

でも口を出されるのが社会です。だったら堂々としてりゃいいんです。「だって家事はきらいで、喧嘩も増える。家事にとられている時間があったらわたしは残業をして仕事の評価を得たい。旅行に行く費用を削っても家事は外注したい。家族の平和にとって、私の心の平穏のためには、家事外注は私にとって重要なお金の使い道なのである」と。堂々としているのって本当に難しいことだけれども。

家事が嫌いなあなたへ。家事は自分がやらなくてはならない、という見えない縛りにしばられてはいませんか。家事の外注というのも一つの手です。恥ずかしいことでもなんでもないです。ひとつの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

4 Comments on “家事積極的外注主義

  1. Pingback: Tokyo v. New York 素敵なベビーシッターの探し方 (Tokyo編) | 海外でもワーママ生活

  2. なんだか心が軽くなりました。ありがとうございます!

  3. 三浦さん、コメントありがとうございます!そしてお返事遅くなってしまって申し訳ありません。
    心が軽くなったと言っていただけて私もとてもうれしいです!

  4. はじめまして。

    2つ目の記事です。
    これから色々読ませていただきます!
    ワーキングマザー2年目です。

    平日は仕事と家事と育児でぐったり、
    土日は育児と家事でぐったり。

    子どもがいない時代は、金曜週末が嬉しかったけど、土日が苦痛になってしまいました!

    飲み会行かなくなった分を、
    家事代行に回してる。というのは有りですね!

    なんとなく、日本だと家事代行してるとお金持ちという勝手な勘違いも生まれてます(笑

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