Posted on 6月 16, 2017
突然の夫の転勤とわたしのキャリア=人と違うことをおそれずに=
久しぶりの更新です。今日は、会社の中で人と違う道を進むこと、についてここ1年‐2年考えてきたことを書きたいと思います。
最初に‐30代半ばにさしかかり焦る心‐
少し話がそれますが、最近SNSやニュースで目が行くのは、起業・独立して活躍している同年代の記事。みんな、キラキラしていて、企業のしがらみとかそういうの関係なくて、色々な特集が組まれていたりして、ひたすらすごいなあと思いながらそういった記事を読んでいます。
同年代がどんどん活躍していく一方で、自分を見返すと、、、新しいアクションを起こす勇気もパワーもなくて、日々目の前の仕事に打ちのめされてそれをこなすのがいっぱいで、、、私が社会に残せているものってなにかあるんだろうか、そう思って、ものすごい焦燥感に駆られたりもします。30代半ばにさしかかり、何か新しいアクションを起こすにはそろそろラストチャンスのような気もする、そんな気持ちに駆られるのです。
そんな自分を鼓舞するためにも、今日はこの話題を。家族で香港に来た理由について、そして、わたしが今なお、新卒当初からお世話になっている会社のしかも香港オフィスで働き続けている理由を書きたいと思います。
わたしが香港で働くにいたった経緯
当初はいろんな思いが交錯して、この話題には触れないようにしてましたが、働き出して1年以上経ちましたし、そして何よりも、わたしのようなケースがあることで、たった1人でもいいから勇気づける人がいれば、という当初の強い思いを少しでも実現するためには、と思い書くことにします。多くの働く女性は、私のように企業に属して働いて、どうしたらいいか、自分はどういうキャリア築いていったらいいか、と悩んでいると思うので。
過去ブログと経歴欄をご覧いただければわかるように、わたしは、ちょうど4年前から2年間、留学と研修の一環の出向でニューヨークにいました。別の会社で勤めているパートナーもわたしの異動に合わせて異動願を出し、一月遅れでニューヨークオフィスへ異動。日本の”通常”であれば、別居か、パートナーが転職し(または離職し)ついてくる、というどちらかのパターンになるところですが、周囲のサポートをいただけてありがたいことに、家族でニューヨークに行き、生活することができました。
突然の夫の転勤話
そして、米国研修完了後、当初の予定では、家族揃って日本に帰る予定でした。が、今度はパートナーに香港への転勤の話。さて、困ったどうしたものか。
むちゃくちゃ悩みました。毎日毎日、どうしたらいいか。元来、根暗なわたしですが、もう、カビが生えるんじゃないかと思えるくらいずっとジメジメとなやみつづけました。近くでぐちぐち言いつづける、わたしの話を聞き続けてくれた、パートナーと親友は本当に大迷惑だったと思います。。。
でも、やはり、家族と一緒にいる、これがわたしの最優先事項でした。それは、変えられない。なので一度は、お世話になった&留学まで行かせていただいた会社を辞める覚悟で、上司に相談をしました。
上司のはからい
そして、思いもよらず、香港で働けばいい、そういうお話を頂きました。びっくりしたのと同時に、この話を受けること自体が本当によいものか、悩みました。働いている以上、会社のお荷物にだけはなりたくない。寧ろ活躍したいし、人よりも成果を出したい。それが、できるのだろうか。もっといえば、この話を受ける以上は、当然よい結果を出さなきゃいけない。
あまり前例を聞かないアレンジであることは間違いなく周囲の目もそれだけ厳しくなることは想像に難くなく、その中でやりきることができるのか。
でも、悩んだ末、自分がそういったキャリアを歩むことで、あぁ、そういったやり方もありなんだー、だったら、あんまり考えすぎずにわたしもやってみようかな、、と思ってくれる人がひとりでも増えれば、いいなぁ、そして、そういったイレギュラーなキャリアの継続の仕方もありなんだと気づいて応援してくれる人が社内に、ひいては、日本の社会に少しでも増えてくれれば、そう思ってこの頂いた大きなチャンスを受けることにしたのです。
「特別待遇」の中で感じたこと
このような「特別待遇」をいただけたこと、これに対する葛藤は、働き出してから半年間ほどずっと続きました(実はまだその葛藤から抜け切れていないかもしれません)。
それでも私は目の前の仕事に誇りをもって取り組むためにも、このポジションを頂いたことを「特別待遇」と思わずに、「出来ると思われたから大きな機会を与えてもらった」と思うように気持ちを切り替えて、自分を鼓舞して1年強やってきました(そうでなければ、スーパー「気にしい」の私は途中で心が折れていました)。
そうして1年経ってみると、(自分の感覚が麻痺しただけかもしれませんが)、周囲は香港に来た経緯なんて気にしていなくて私のパフォーマンスだけをみてくれていることをなんとなく感じられるようになってきました。
何がいいたいかというと、少し「目立つ」処遇があると周囲の反応は気になるかもしれませんが、目の前の仕事に明るく全力投球していけばいつしか皆あまり気にしなくなる、ということです。逆に「特別待遇」をもらったと思って自分を卑下して周囲の反応ばかり気にして仕事していると自分らしさを失い結局良いパフォーマンスを発揮できなくなる気がしています。
チャンスをいただくことを恐れずに
実はこの話は、私のような転勤、といったケースだけではなく、いろんなケースにあてはまるな、と思います。職場でマイノリティであることが多い女性たちは、キャリアを進めていく中で、人とは違う状況にぶつかることが出てくると思います。人と違う状況になっても、顔をどうどうと上げて、背筋を伸ばして突き進むこと、目立つ以上逆風も吹くのは当然で、その中でも自分らしく進んでいればきちんと評価してくれる人も出てくること、それを(自分自身に言い聞かせつつ)多くの人に伝えたいのです。
チャンスをいただくことを恐れずに進んでほしい。チャンスがなければ、チャンスをとりにいってすすんでほしい。そうして進んでいくことで、自分の後ろに細くても道ができているかもしれない、そう信じて。
少なくとも私はそう信じて、今はこの目の前の与えられた機会で最大限の結果を残せるように毎日を過ごしている、そんな日々です。